イギリスのパブ、その魅力とは?—歴史・文化・グルメを徹底解説!
イギリスのパブの歴史・文化・グルメを徹底解説!
イギリス文化を語るうえで欠かせない存在、それが「パブ」です。何世紀にもわたり、パブは単なる飲み屋ではなく、地域の人々が集い、交流する場として親しまれてきました。特に地方都市や田舎では、世代やバックグラウンドを超えた人々が集まり、会話を楽しむ大切なコミュニティスペースとなっています。
多くのパブでは、チャリティーイベントやクイズナイト、ライブ演奏などが開催されており、パブで演奏していたミュージシャンが一夜にして有名になることも珍しくありません。また、パブにはその土地ならではの文化が息づいており、地元の歴史や伝説、方言、音楽、料理など、地域ごとの特色が色濃く表れています。
中には、何世紀にもわたって営業を続けているパブもあり、その地方独自の伝統文化を次世代へと受け継ぐ役割を担っています。イギリスの人々に親しまれてきたパブの歴史を、中世から現代まで振り返ってみましょう。
パブの歴史:中世から現代まで
中世の起源:旅人と地元民が集う場
パブの歴史は中世にまでさかのぼります。当時のパブは旅人が立ち寄る休憩所であり、地元の人々が集まる情報交換の場でもありました。「パブ(Pub)」は「パブリックハウス(Public House)」の略で、まさに「誰もが集える公共の家」を意味していました。
16世紀以降:社会の中心へ
16世紀になると、ビールの醸造が盛んになり、パブの数も急増。ここは単なる飲み場ではなく、政治や宗教の議論が行われ、地域のニュースが飛び交う場所へと発展していきます。なかには村の集会所のような役割を果たすパブもあり、身分を問わず誰もが交流できる、民主的な空間だったのです。
現代のパブ:伝統と革新の融合
現在のパブは、伝統を守りつつ、新たな形へと進化しています。
• スポーツバー:大画面でサッカーやラグビーの試合を観戦
• ミュージックバー:ライブ演奏やDJイベントを開催
• ダイニングバー:レストランのように本格的な料理を提供
しかし、パブを取り巻く環境は年々厳しくなっています。スーパーマーケットでの安価なアルコール販売の増加やライフスタイルの変化により、多くのパブが閉店を余儀なくされているのが現状です。「Save Our Pubs(パブを救え)」という運動が起こるほど、パブは地域の人々にとって欠かせない存在なのです。
なぜなら、パブは単なる飲食店ではなく、地域経済や文化を支える重要な役割を担っているからです。地元の醸造所や農家と連携し、地域の特産品を提供することで、地産地消を促進。パブが元気であることは、地域全体の活性化にもつながります。
そんな地域産業を支え、庶民から上流社会の人々まで幅広い層に愛され続けてきたパブのメニューをご紹介します。
パブで楽しめる料理と飲み物
パブといえば、美味しいビールと料理。イギリスならではの味を楽しめるのも、パブの魅力のひとつです。
人気の飲み物
• エール(Ale):コクのある伝統的なビール。特に「リアルエール」(樽内で自然発酵させたビールをハンドポンプで注いだもの)はパブならではの楽しみ。
• ラガー(Lager):炭酸が効いた、軽くて飲みやすいビール。
• サイダー(Cider): リンゴを発酵させて作られるお酒で、甘口からドライまで幅広い種類があります。特に女性に人気があり、ビールが苦手な私でもゴクゴク飲めるほど飲みやすいです。
人気の料理
• フィッシュ&チップス:タラなどの白身魚をカリッと揚げ、ポテトとともに楽しむ定番メニュー。
• ミートパイ:ジューシーな肉の詰まったパイで、マッシュポテトやグレイビーソースが添えられることが多い。
• プラウマンズランチ:チーズ、ハム、ピクルス、パンがセットになったシンプルな一皿。
• ソーセージ&マッシュ:ソーセージとマッシュポテトにグレイビーソースをかけた、家庭的な料理。
飲み物だけでなく食事も楽しめるパブには、週末になると子供連れの家族も訪れ、団らんのひとときを過ごします。日本でいうファミレスのような感覚で、子供連れでも気軽に入れるのが特徴です。
パブは人々が気軽に集い、語り合う場所。友人や家族と過ごすひとときはもちろん、新しい出会いや会話を楽しめるのも魅力のひとつ。イギリスに訪れたら、ぜひパブに立ち寄り、その雰囲気を味わってみてください。
今でも営業しているロンドンの老舗パブの中には、16世紀に創業したものもあり、ヘンリー8世の時代から続くパブ文化の歴史を感じることができます。そんな古くから続くイギリスのパブの中から、最後にロンドンの歴史あるおすすめのパブをご紹介します。
Googleのレビュー評価が高かったものを参考に選んでみました。ガイドブックには載っていない、ロンドンで人気の旬なパブが見つかるかもしれません。
ロンドンのおすすめ歴史的パブ
The Harp
The Harp は、15世紀に建てられた歴史あるパブ。伝統的な内装が魅力で、美しいステンドグラスが印象的。手打ちのリアルエールやサイダー、ソーセージなどを楽しめます。レスタースクエアから徒歩5分という便利なロケーションも魅力のひとつ。
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The Old Bank of England
The Old Bank of England は、かつてイングランド銀行の高等裁判所支店だった建物を利用したパブ。天井が高く、美術品が数多く飾られた店内で、名物のパイやビールを堪能できます。セントポール大聖堂やテート・モダンが徒歩圏内にあり、サウスバンクにも近いので、観光の合間に立ち寄り、歴史を感じながら食事やお酒を楽しむのもおすすめ。
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Ye Olde Cheshire Cheese
Ye Olde Cheshire Cheese は、1538年創業のロンドン最古のパブの一つ。1666年のロンドン大火後に再建され、温かみのある照明が特徴です。チャールズ・ディケンズをはじめ、多くの文豪が通ったとされる由緒あるパブで、歴史を感じながら一杯楽しんでみてはいかがでしょうか。
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Old Shades
Old Shades は、16世紀に建てられた歴史あるパブ。木製の壁板、タイル張りの床、革張りのベンチシートが特徴的で、クラシックな雰囲気を楽しめます。トラファルガー広場から徒歩約3分、ビッグベンやウェストミンスター寺院にも近く、対岸のサウスバンクまで足を延ばすのも◎。観光の合間に立ち寄ってみるのもいいかもしれません。
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